遠州公の愛した茶入 「飛鳥川(あすかがわ)」
2014-12-6 UP
12月 6日 遠州公の愛した茶入
「飛鳥川(あすかがわ)」
ご機嫌よろしゅうございます。
今日は遠州蔵帳所載の茶入「飛鳥川」を
ご紹介します。
昨日といい今日と暮らして飛鳥川
流れて早き月日なりけり 古今和歌集
の歌からつけられた茶入「飛鳥川」。
遠州公が泉州堺において初めてこの茶入を
見たとき、まだ新しい茶入に見え、
それほどの感動はなかったのですが、
後年再び伏見で見たところ
すっかりとてなれて、思いの他
古色を帯びていたところから、
この歌から銘をつけたと言われています。
寛永十五年の十月に江月和尚を招いて使用したの
をはじめとして、およそ六十九回の使用を
確認でき、いかにこの茶入を遠州公が
愛蔵していたかがわかります。