12月 27日 鐘聲(かねのこえ)
ご機嫌よろしゅうございます。
今日は遠州蔵帳所載の茶入ではなく
先々代から当代のお家元まで、
大晦日の除夜釜で使用している
「鐘聲(かねのこえ)」という銘の茶入を
ご紹介します。
大正12年震災により、稽古中水屋に置いてあった
一つの茶入が割れてしまいました。
当時は稽古道具というものはなく、お弟子さんが
お稽古をする際にも小堀家に伝わる、歴史ある
道具が使われていました。
その茶入も利休が好んだとされる利休瀬戸。
それが見事に割れてしまったのです。
先々代の宗明宗匠は、その茶入の破片を丁寧に
つなぎ合わせ、歌銘を添えました。
百八の煩悩くだく鐘の音に
鬼もすみかにたちかへるらむ
壊れたことで、逆に道具に新しい命が吹き込まれ
以後、除夜の鐘が打たれる年の瀬に、
この茶入が用いられるようになりました
3月8日 遠州蔵帳
ご機嫌よろしゅうございます。
今日は「遠州蔵帳」についてお話しします。
「遠州蔵帳」は
流祖遠州公から二世宗慶、三世宗実の
小堀家三代に渡る茶道具の来歴をまとめたものです。
遠州の自作の他、所有した道具、好んだ道具を含みます。
1月3日のメールマガジンでご紹介しましたように
三世宗実公が、遠州公以来三代に渡って収集された蔵品を
整理し作成した「小堀家器財帳」が元となっています。
後代に伝わる遠州蔵帳は写本が複数あり
定本がありませんでした。
昭和13年に、明治の数寄者益田鈍翁が
もっとも信頼性の高い写本から
『遠州蔵帳図鑑』を編集しました。
今月から土曜日にこの「遠州蔵帳」所載の
お道具についてご紹介していきたいと思います。
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4月12日(土)~25日(金)
東京会場:シネ・リーブル池袋
http://www.ttcg.jp/cinelibre_ikebukuro/
東京都豊島区西池袋1-11-1 池袋ルミネ8階(池袋駅すぐ側)
電話03-3590-2126 ※上映時間は未定。(劇場にご確認ください)
【埼玉会場】
4月12日(土)~18日(金)
所沢:新所沢レッツシネパーク http://www.ttcg.jp/lets_tokorozawa/
埼玉県所沢市緑町1-2-1新所沢PARCO+Let’sLet’s館4階
電話04-2998-8000 ※上映時間は未定。(劇場にご確認ください)
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