10月 17日(月)茶の花
ご機嫌よろしゅうございます。
晩秋から冬にかけて、お茶の木に
白く可愛らしい花が咲きます。
爽やかな香りが秋の風にのって運ばれます。
しかし原因は不明ですが、お茶の木は花が多いと
翌年の作柄がよくないといわれ、茶農家の方には
あまり喜ばれないようです。
茶の木はツバキ科の常緑低木で、開花後一年
かけて果実が成熟し、翌年秋に3個の種子ができます。
この種子の寿命は短く、夏を越すと70~80%は
発芽力を失うといいます。
そのため栄西禅師が宋から茶の種子を伝えた際
いったん肥前国背振山に仮播種し、数年後に
取れた種子を栂尾の明恵上人に譲り渡したと
考えられています。
このため佐賀県と京都の二箇所に日本最古と
言われる茶園が存在するのだそうです。
3月 9日 (月)菜の花
菜の花や
月は東に 日は西に
与謝蕪村
ご機嫌よろしゅうございます。
今日は春を代表する花
「菜の花」をご紹介します。
家元もお雛様の頃に、稽古場などで
水盤に桃と菜の花を入れられることもあり
とても可愛らしい取り合わせです。
その黄色い花は目で見て、
そして味わって春を感じることの
できる植物です。
「菜の花」という名前は「野菜(菜っ葉)の花」
という意味からついた名前だそうです。
おひたしや和え物(あえもの)として食べられます。
弥生時代に中国から渡来してきたといわれ、
当初は種を絞って「菜種油」として利用するために
栽培されていたようです。
観賞・菜種油・食用等用途によって品種が分かれ、
食用としての菜の花が普及したのは明治時代以降と
いわれています。
3月 19日 菜種梅雨(なたねづゆ)
ご機嫌よろしゅうございます。
近頃陽気も少しづつ穏やかになってきましたが、
時にしとしとと雨も降ります。
3月中旬から4月にかけて
菜の花が咲きだす頃、
雨になったり、霞がかかったりして
ぐずった天気となることがあります。
これを菜種梅雨とか
春霖(しゅんりん)といいます。
霖は長雨のことをいいます。
菜の花をはじめ色々な花を催す(咲かせる)という意味で、
「催花雨(さいかう)」という別名もあります。
同じ発音の「菜花雨」(菜種の花の雨)から
「菜種梅雨」になったという説もあります。
3月11日 季節の茶花
ご機嫌よろしゅうございます。
今日は茶花についてお話ししたいと思います。
十一月から四月までという長い期間
炉の季節の主役はやはり椿ですが
その椿に添える枝ものによって
季節感が現れます。
三月始めには西王母という桃の精の名前の椿を用いて
桃の節句の趣向とし
芽の膨らみかけた青柳や、菜の花をいれると
とても可愛らしい取り合わせとなります。
また三月中旬には、この頃咲き始める
木五倍子(きぶし)を添えたり
三月末には、やはりこの時期に多く咲き始める
八重咲きの椿に、辛夷(こぶし)などの花を添えます。
待ち焦がれた春の訪れを
茶花の調和によって表すことで
茶席も一層明るくなります。
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