今月の菓子
2017-2-13 UP
2017-2-13 UP
2015-2-13 UP
2月 13日 (金)伊吹大根
ご機嫌よろしゅうございます。
遠州公の茶会記には、菓子として
きひ餅 ささけ掛テ
くりの粉餅 伊吹大こん
はけ目鉢ニミつくり
(「小堀遠州茶会記集成」年不詳十月八日)
という記載があります。
このうち、息吹大こんとは
小堀村にある伊吹山でとれる大根です。
甘辛く醤油煮にして口取りとして
お菓子につけています。
伊吹山のふもとで古くから栽培されてきた
伝統野菜の伊吹大根。
形がユニークで、葉と首が赤紫色を帯びていて
根は太短く丸みをもっています。
「峠大根」とか、先端がねずみの尾のように細長いことから
「ねずみ大根」とも呼ばれていました。
辛味の強い大根で、そばの薬味としても江戸時代から
評判になっていたそうです。
この故郷の大根を、自身の茶会に用いていたことが
茶会記から読み取れます。
この伊吹大根、しばらく作られておらず
幻の大根となっていましたが、近年郷土野菜として
復活しました。
しかし他との交雑を防ぐ必要があり純粋種の
生産量は多くないのだそうです。
2014-6-27 UP
6月 27日 豆腐のように…
ご機嫌よろしゅうございます。
長い梅雨もあと少し、本格的な夏の到来が近づいてきました。
豆腐も冷奴が美味しい時期になりますね。
今日は3月23日に「懐石と菓子」というテーマで行われた
公開討論会において、お家元がお話しくださった
豆腐の話をご紹介します。
松平不昧の歌に
世の中は丸で四角で三角で
豆腐のように飽きられもせず
という歌があります。
なるほど豆腐という食材は形を様々に変え、
また冬には湯豆腐、夏には冷やして
常に人々に愛される食材です。
こんな豆腐のようにどんな状況にも順応し
ていける人間になりたいものです。
さて、豆腐にはよく、紅葉の型抜きにした人参が添えられている
のを目にするのではないかと思います。
この不昧公の歌にも、豆腐に添えられた
紅葉の人参が描かれた絵があります。
この紅葉には実は意味があるそうで、
・豆腐にこうよう(紅葉→効用)がある
ということ、また
・よくこうよう(買うよう)に
というかけ言葉になっているのだそうです。
彩りというだけではなく
紅葉の人参にこんな意味がこめられていたのですね。
2014-3-23 UP
3月 23日 公開討論会
今回の討論会のテーマは
「懐石と菓子」です。
昔日本では自分で味を調整し、食事をするスタイルでしたが
茶室で食事をお出しする茶事では予め
味つけをしてお客様にお出ししました。
これが日本料理の原型となります。
また菓子もその昔は砂糖が希少な時代。
干し柿などの自然な甘みのものを菓子としていました。
この二つの歴史を辿りながら
合わせてそれにふさわしい器についても
ふれていきます。
お家元はじめ、4人の講師の先生が
それぞれの立場からお話し下さいます。
ご興味のある方は是非事務局までご連絡ください。
詳細
第27回公開討論会
日時:平成26年3月23日(日) 午後1時~4時
会費:お一人様2,500円
テーマは『懐石と菓子』
申込方法 電話(03-3260-3551)にて受付
郵便振替:00190-5-770872 財団法人小堀遠州顕彰会
2014-2-27 UP
2月27日 椿餅
椿餅
ご機嫌よろしゅうございます。
そろそろ和菓子屋さんで
「椿餅(つばきもち」が並ぶ頃になりました。
今日はその椿餅についてご紹介します。
「椿餅」は日本最古の餅菓子の一つで
「源氏物語」の若菜の巻上や
「宇津保物語」、「藻塩草」などにも
「つばいもちひ」の名が見られます。
椿餅といえば、椿の葉の間に
俵形の道明寺生地をはさんだもので、
道明寺は関東ではほとんど好まれていませんが
中に餡が包まれています。
2月頃の季節菓子としてよく目にしますが
昔は甘い小豆餡などはまだなく、
甘味は生地に甘葛(あまづら…つたの汁を煮詰めたもの)
を練って団子状にし、椿の葉で包んだもので
現在とは味もだいぶ異なった
ものだったのでしょう。
【告知】
映画 父は家元
金沢:シネモンド
上映時間
(1)10:15~(2)15:30~(3/8~15)
(2)10:15~(2)17:35~(3/15~20)
(1)18:00~(3/21)
映画 父は家元 公式ホームページ