濃茶
2015-2-4 UP
2月 4日(水) 濃茶
ご機嫌よろしゅうございます。
今日は濃茶点法についてのお話を
茶道には薄茶・濃茶とあり、一般的に現在は
抹茶といわれてだされるものは薄茶が多いですが
本来抹茶といえば、この濃茶を点てるのが
正式な姿で、茶の湯が出来た頃には、お茶といえばむしろ
この濃茶のみ
であったと思われます。
点法で「お茶を一服差し上げます」
という挨拶はこの濃茶を指すわけです。
薄茶の時とは異なり、一服のお茶が点つまでに
主客共に精神を張り詰めて、一挙手一投足に
集中し、釜の煮え音、茶を練る音、柄杓から湯の落ちる音
までもご馳走に楽しみます。
遠州流の濃茶でのお点法では、
お茶の香りが飛ぶのを避けるため
お茶を点てている途中で、お湯をくわえないこと
(2014年 11月 26日 参照)
茶入の巣蓋は景色として、お客様に見えるように
置くことが特徴的です。
また中水の後にはそれまで窓に掛けていた簾を
茶室外から、一気に巻き上げます。
明るい日差しが入ることにより、室内がパッとあかるくなり、
一服の茶に
集中していた緊張感が溶け、 開放感が生まれます。