12月9日(水)遠州流茶道の点法
「茶事・会席」
ご機嫌よろしゅうございます。
亭主がお客様それぞれに挨拶をして
風炉の場合は会席が、炉の場合は
まず部屋を暖めるため炭点法をはじめます。
炭点法が終わると亭主は
「粗飯を差し上げます」
と挨拶して、お膳を出し会席が始まります。
茶事で振舞われる会席は日本料理の
基礎となっていると言われています。
これまで、自分で調味料をつけていただく
スタイルから、予め調味されて出される
お仕着せ料理へと変化していきます。
また三の膳、五の膳など、豪華で目の前にずらりと
膳が並び、食べきれない程の量が出された本膳料理から
膳が一つに限られ、一つ一つ食べ終わるごとに
そのつど温かい料理が適当なタイミングで運ばれて
食べきれる量のスタイルへと変化していきます。
遠州公も一つ一つの料理を少量にして、食べきれる
料理をお出しするよう工夫しています。
11月 26日 遠州流の柄杓
ご機嫌よろしゅうございます。
炉を開いてそろそろ一ヶ月。
お茶のお稽古をなさる方は、風炉のお点法から
炉の点法にようやくなれた頃でしょうか。
炉の季節になると、釜や水指、色々なものが
風炉に比べてやや大振りになります。
柄杓は・・・
遠州流の柄杓は他のお流儀で使用されているもの
より、大きく、一杯でおよそ5人分の濃茶を
点てることができます。
そしてお茶を練っている途中
その加減をみてお湯を加えるお流儀もありますが
遠州流では、お茶の香りをなるべく損なわない
ようにするため、加え柄杓をしないのです。
11月 4日 炉開き
ご機嫌よろしゅうございます。
本日は遠州茶道宗家にて「炉開き」が
行われます。
五月から十月まで閉じられていた「炉」の中に
いよいよ火が入り、本格的な冬の到来です。
この「炉開き」は、茶の湯では
無事に一年を迎えられたことに感謝する
お正月のようなおめでたい行事です。
お家元が宗家道場の炉三箇所に炭点法をして
炉中に鰹節、塩、洗米を巻き、門人揃って
柏手を打ちます。
その後お神酒を全員に配り、頂くのが
遠州茶道宗家研修道場の炉開きです。
この日、門人の皆さんも、初めて行う炉の稽古に
意気込みを持っていらっしゃっていますし、
お家元の炭点法を目の前で拝見し、感動と興奮が
冷めぬままお稽古が始まりますので
道場の空気もいつもとは異なり
明るく華やいだ、しかし気持ちの引き締まるような
一日となります。