長命寺の桜餅
2014-4-16 UP
4月16日 長命寺の桜餅
ご機嫌よろしゅうございます。
お花見のシーズンになると店先に並べられる「桜餅」。
今日は有名な「長命寺の桜餅」についてお話しします。
桜葉三枚に包まれた薄皮の桜餅
江戸時代に生まれた
花見とともに愛されるお菓子です。
向島の長命寺の寺男だった山本新六が
堤の桜の葉を何かに使えないものかと考え、
まず作ってみたのが桜の葉のしょうゆ漬けでした。
しかしこれはあまり売れず、次に作ったのが
薄い小麦粉の皮に餡を包み、桜の葉を塩漬けにして
巻いた桜餅。
これは大変人気がでて、1日700個以上売れたとか。
それから約300年、隅田堤の桜と共に名物となり
その人気は現在まで続いています。
ちなみに明治の俳聖正岡子規は若い頃
この長命寺のお店の二階に下宿しており、
その娘と恋の噂が立ったそうです。
桜餅屋の2階で書いた子規の手書き文集「七草集」には、
娘を主人公にした戯曲や恋の短歌などが書き連ねられています。
さてこの桜餅、葉を残すか食べるか
好みのわかれるところです。
お店によっては、皮ごとを勧めるところもあれば
葉は外して、桜餅に残った香りを楽しむことを
勧めるお店もあるようです。