「桃」

2017-3-3 UP

3月 3日(金)茶の湯にみられる文様
「桃」

ご機嫌よろしゅうございます。
3月3日は「上巳の節句」
桃の節句とも言われるように、桃の花が開くと
春の到来であり、新たな命の誕生を祝う農耕的な祝祭が
現在の「雛祭り」の起源といわれています。

古来より桃は延命と魔除けの呪物として珍重され
吉祥文様としても用いられていました。
清朝の時代には一茎ニ果の双桃子、三果のものを
三千歳と呼び、さかんに使われています。
名物裂を遠州公が集めた「文龍」には「金入桃花文緞子」
の裂があります。花・実・果実が一緒に描かれており、
意匠の定型化がみられます。

また崑崙山の仙女・西王母が、三千年に一度しか実らない
不老長寿の桃の実を、漢の武帝に贈ったという伝説から、

3月 9日 (月)菜の花

2015-3-9 UP

3月 9日 (月)菜の花

菜の花や
月は東に 日は西に

与謝蕪村

ご機嫌よろしゅうございます。
今日は春を代表する花
「菜の花」をご紹介します。

家元もお雛様の頃に、稽古場などで
水盤に桃と菜の花を入れられることもあり
とても可愛らしい取り合わせです。

その黄色い花は目で見て、
そして味わって春を感じることの
できる植物です。

「菜の花」という名前は「野菜(菜っ葉)の花」
という意味からついた名前だそうです。
おひたしや和え物(あえもの)として食べられます。

弥生時代に中国から渡来してきたといわれ、
当初は種を絞って「菜種油」として利用するために
栽培されていたようです。
観賞・菜種油・食用等用途によって品種が分かれ、
食用としての菜の花が普及したのは明治時代以降と
いわれています。