会席と懐石

2014-6-13 UP

6月 13日 会席と懐石

ご機嫌よろしゅうございます。
きょうは「かいせき」のお話を。

「懐石」と「会席」
同じく「かいせき」と読みますが、
この違いご存知でしょうか?
三月に行われました、「懐石と菓子」を主題とした
公開討論会で、冒頭お家元が解説してくださいました。

茶事で使われてきた漢字は本来「会席」のほうでした。
「懐石」の字が現れるのは元禄三年(1690)
利休没後百年に立花実山が書いたとされる「南坊録」から

「懐石」には 修行僧が、温めた石(温石)を腹に当てることで
空腹をしのいでいたことから懐の石という字が当てられており、
華美に走る傾向にあった当時の茶の湯に警鐘を鳴らす意味で
実山はこの字を当てたと考えられます。

酒井宗雅や松平不昧、井伊直弼などの大名、石州系ではこの
「懐石」の字をよく使っていたようで
一般的に使われるようになるのは明治頃からです。

遠州公の時代より古くから記録に残るのは「会席」
の方で、遠州流ではこれに習い、「会席」の字を用います。

普段私達が料亭で目にする「懐石」のお料理は
とても、修行僧の禅の精神からくる言葉とは結びつかない
豪華さで、語源を聞くといささか違和感を覚えます。

公開討論会

2014-3-23 UP

3月 23日 公開討論会

今回の討論会のテーマは
「懐石と菓子」です。

昔日本では自分で味を調整し、食事をするスタイルでしたが
茶室で食事をお出しする茶事では予め
味つけをしてお客様にお出ししました。
これが日本料理の原型となります。

また菓子もその昔は砂糖が希少な時代。
干し柿などの自然な甘みのものを菓子としていました。

この二つの歴史を辿りながら
合わせてそれにふさわしい器についても
ふれていきます。

お家元はじめ、4人の講師の先生が
それぞれの立場からお話し下さいます。

ご興味のある方は是非事務局までご連絡ください。

詳細
第27回公開討論会

日時:平成26年3月23日(日) 午後1時~4時
会費:お一人様2,500円
テーマは『懐石と菓子』
申込方法 電話(03-3260-3551)にて受付
郵便振替:00190-5-770872 財団法人小堀遠州顕彰会