2月 23日 (月)江戸の野菜 小松菜
2015-2-23 UP
2月 23日 (月)江戸の野菜 小松菜
ご機嫌よろしゅうございます。
今日は「小松菜」についてご紹介します。
この野菜、江戸で取れた野菜で、しかも
名付け親はあの将軍吉宗ということを
ご存知でしょうか?
江戸初期には武蔵国葛飾郡(現:江戸川区)
の小松川付近で多く栽培されていました。
享保4年(1719年)に八代将軍吉宗が小松川村に
鷹狩りに訪れました。
この小松川村は「鶴御成(つるおなり)」
と呼ばれる鶴の猟場の一つで、
当時鶴の肉は鳥類の中でも最高のご馳走でした。
この小松村の香取神社を御膳所(休憩や食事をする場所)
としていたため、神主の亀井和泉守が、
地元で採れる青菜を入れたすまし汁を吉宗に献上しました。
吉宗はこの青菜の味と香りを大変気に入り、その名を尋ねました。
「とくになまえはついておりません」と答えると、
「このようなうまい菜に名前がないのは残念なことだ
この村のなまえをとって、これからは小松菜と名付けよ」
と命じられました。
やがてこの将軍が名づけた小松菜の
評判は全国に広がっていきました。
現在では一年中手に入る野菜ですが、
当時は冬の貴重な緑黄色野菜で、
霜が降りる頃からおいしくなるため、
昔は冬菜・雪菜などと呼ばれていました。