6月 22日(月)夏至
夏の夜はまだ宵ながら明けぬるを
雲のいづこに月やどるらむ
古今集 清原深養父(ふかやぶ)
ご機嫌よろしゅうございます。
今日は二十四節気の夏至にあたります。
一年で最も昼が長い一日。
つまり、夜が短い一日でもあります。
冬至と比較すると、昼間の時間差は4時間以上
にもなります。
「秋の夜長」に対して「夏の短夜」
とも表される夏の夜ですが、
その「短夜」を美しく歌ったのが
この歌です。
夏の夜は短くて、まだ宵と思っているうちに
明け方になってしまったけれど、
これでは月は一体雲のどのあたりに
宿をとるのだろう
歌の前に「月のおもしろかりける夜、暁がたによめる」
という詞書があります。
短夜にあっという間に見えなくなってしまった、美しい月
その月の名残を惜しんで深養父が詠んだ歌です。
深養父は平安時代中期の歌人で曾孫は清少納言です。
秋の月と比べて、あまり意識されることも
ありませんが、こんな夏らしい趣のある月
を愛でるのもよいものですね。
7月 18日 三伏(さんぷく)
ご機嫌よろしゅうございます。
暑さ厳しい毎日が続きます。
今日は三伏のうちの初伏にあたります。
「三伏」とは一年で最も暑い時期をいい、
昔は時候の挨拶でもおなじみでした。
夏至の後、第三の庚(かのえ)の日を初伏、
第四の庚の日を中伏、立秋後の最初の庚の日を末伏と言い、
この三つで三伏といいます。
「木・火・土・金・水」の5つの性質に分類する
陰陽五行説の由来によると、夏という季節は「火」に、
庚の日は「金」に属し、「火は金を溶かす」
という関係から凶とされています。
和漢朗詠集に
池冷水無三伏夏(池冷やかにして水に三伏の夏無し)
松高風有一声秋(松高うして風に一声の秋有り)
という漢詩があります。
池の冷やかな水には、三伏の夏も存在しない。
松の高い梢を吹く風には、はや秋の声を聞く感がある。
この詩を権十郎篷雪公が書いた掛物が宗家に伝わっています。
6月 21日 夏至(げし)
ご機嫌よろしゅうございます。
今日は夏至にあたります。
一年のうちで最も昼間の時間が長くなるのが
夏至です。
この日に関西ではタコ、関東では焼き餅を食べる地域も
あり、地域性が表れます。
北欧では白夜が有名ですが日照時間が短いので、
昼間の最も長い夏至は、とても大切な日とされ
様々な国で夏至祭が催されたり、
国中が週末お休みになる国もあるようです。
日本でも近年ではこの夏至の日に
環境に対する取り組みという観点から
短い夜をキャンドルの灯だけですごそうといった
イベントも行われています。