9月12日 (月)中秋の名月
ご機嫌よろしゅうございます。
秋の夜長
月を眺めるのにちょうど良い季節となりました。
今年の中秋の名月(十五夜)は、9月15日。
しかし、月の満ち欠けはきっちり1日単位
ではないので、中秋の名月(十五夜)=満月
とは限りません。
十五夜が満月だったのは最近でも2013年。
次回は2021年だそうです。
昨年は、中秋の名月と満月の日が1日遅れの年
でしたが、今年は9月17日が満月となります。
つまり中秋の名月から2日後が満月というわけです。
とはいえほとんどまん丸のお月様を中秋の名月で
見る事ができそうですね。
9月 2日(金) 能と 茶の湯
「三井寺」
ご機嫌よろしゅうございます。
長月の異名を持つ9月に入りました。
秋の夜長に月を見上げる機会も増えます。
さて、今日は中秋の名月にちなんだお能
「三井寺」をご紹介します。
三井寺では、八月十五日(旧暦)を迎え、
寺の僧たちは月を見ようと待ち構えています。
中秋の名月を鑑賞していると、物狂いの女が現われます。
その女は行方不明となった我が子・千満を探す
旅を続けていたのでした。
京都清水寺で見た霊夢によって三井寺を目指し、
女人禁制の寺に入り込みます。
女は三井寺の鐘の来歴を語り、鐘を撞き始めます。
三井寺の僧の弟子となっていた千満は、
師僧を通じて女の出身地を聞き、声をかけます。
女と千満は互いに母子だと分かり、涙の対面
二人は故郷へ連れ立って帰っていくのでした。
9月28日 (月)中秋の名月
ご機嫌よろしゅうございます。
昨晩は中秋の名月でした。
皆さんはご覧になりましたか?
この中秋の名月に当たる日
駒迎えという行事が、昔から行われていました。
宮廷用の馬を育てるための牧場(勅旨牧)から
毎年八月に馬が献じられ、紫宸殿の前で天皇が
ご覧になる「駒牽き」(こまひき)という儀式がありました。
この馬を馬寮(めりょう)の官人が
東国の玄関口である逢坂の関まで迎えに行きます。
これが「駒迎(こまむかえ)」です
逢坂(相坂)の関の清水に影みえて
いまや牽くらん望月の駒
『拾遺和歌集』
という紀貫之の詠んだ歌があります。
「影」と毛「(かげ)(馬の毛色)」、
「望月(満月)」と「望月の牧の駒」を掛けていて
満月の影が映る逢坂の関の清水
同じく影を映すように姿を見せて、信濃・望月から
出てきた馬を今まさに牽いているであろう。
という意味の和歌で、駒迎えの光景を描いた屏風絵に
賛として詠まれました。