遠州公の愛した茶入

2014-5-31 UP

5月31日 遠州公の愛した茶入
「埜中(のなか)」

ご機嫌よろしゅうございます。
本日は遠州蔵帳所載の茶入「埜中」を
御紹介します。

中国から渡ってきた茶入で

おもはくは埜中にとては
植えおかじ 昔は人の軒のたちばな

慈鎮和尚

の歌意にちなんだものと思われます。
遠州公の茶会記には特に記載が残っていません。
松花堂昭乗との関係があるようで
挽家の「埜中」の字は松花堂昭乗によるもので、
茶入に添えられているお盆の箱書も松花堂昭乗の筆です。

さらに「遠州松花堂贈答の文」の一軸が添えられています。