4月1日 (水)遠州流茶道 春の茶の湯
2015-4-1 UP
4月1日 (水)遠州流茶道
春の茶の湯
ご機嫌よろしゅうございます。
いよいよ四月に入り、茶の湯も点法で
炉を使用する最後の月となりました。
春爛漫、可憐な草花が咲き始め、
と同時に口切りから床の間の主役であった椿の花がいよいよ終わりを告げます。
新芽がでるまで古い葉を残す譲葉(ゆずりは)
も、新しく芽を出し始めた若々しい
緑に代を譲り、古い葉を落とし始めます。
茶席の設えとしては、
透木釜や釣釜が春の気配を感じさせますが、
茶席でお出しするお菓子も、春は一層華やかで
心が躍ります。
宗家ではよく「花衣」(赤坂塩野製)をお重に持って
野点のような風情でお菓子をいただきます。
また「若草」と呼ばれる松江の銘菓があります。
新緑を思わせる美しい緑と柔らかな
求肥が楽しめるお菓子です。
こちらは松平不昧公が一月から四月の茶席に
使われたと言われています。
不昧公の
曇るぞよ 雨降らぬうちに摘みてこむ
栂尾山の春の若草
の歌からついた銘です。
他にも春をイメージして作られた菓子はたくさん
ありますので、是非皆さんも探してみてください。
茶席の道具と共に、菓子は季節を感じさせ
私たちの目と舌を楽しませてくれます。