柴田勝家と茶道具
2014-8-10 UP
8月10日 柴田勝家と茶道具
ご機嫌よろしゅうございます。
今日は日曜日ですので、官兵衛の時代のお話を。
浅井家滅亡後、信長の妹お市の方を妻とし
信長が倒れて後に、秀吉と対立する柴田勝家。
勇猛な武将とされていますが、秀吉に先んじて
刀狩りのような取り組みもしていたり、智将でもありました。
柴田勝家といって思い浮かぶ茶道具といえば
柴田井戸、そして芦屋姥口釜(あしやうばぐち)です。
侘び茶の流行した当時
野生的なたくましさのある高麗茶碗、とりわけ
井戸茶碗は武将にとても好まれました。
その名品を信長より拝領し、後に柴田井戸と呼ばれ、
現在は根津美術館に所蔵されています。
昨年、同館で開催された井戸茶碗の展覧会でも展示され、
記憶に新しいところです。
また勝家は、織田家に伝わる秘蔵の姥口の釜を所望して
いましたが、信長もこれは手放すのが惜しかったのか
なかなか拝領できず、数年して越前平定後、
こんな歌とともに与えられました。
なれなれて添ひあかぬ仲の姥口を
人に吸はせんことをしぞおもふ