2月6日 遠州公ご命日
本日は流祖小堀遠州公のご命日です。
毎年この祥月命日の2月6日には
ご家族揃って京都の大徳寺孤篷庵へ
お墓参りにいかれます。
本堂において法要を営み、
その後遠州公のお墓参りをされ
お墓参りが済むと
茶室「忘筌(ぼうせん)」において、ご住職と一緒に
お抹茶をいただきます。
孤篷庵は
1612年、大徳寺塔頭・龍光院内に、
遠州公が自らの菩提所として建立します。
この龍光院は、黒田長政が父・如水(黒田官兵衛)
の菩提寺として建立した寺です。
1643年、孤篷庵を龍光院から
現在の場所(瑞源院隣地)に移転しています。
最晩年の2年ほどはこちらにいたといわれます。
1647年、2月6日に伏見奉行屋敷で亡くなり、
ここ孤篷庵に葬られました。
【告知】
2月8日 長浜の慶雲館にて盆梅展がございます。
その際御家元の命名式が予定されております。
2月5日 福寿草
ご機嫌よろしゅうございます。
立春も過ぎ、
厳しい寒さもあともう少しの辛抱です。
さて今日は福寿草(フクジュソウ)について
お話ししたいと思います。
福寿草は2月頃
初春に先駆けて花を咲かせます。
福を寿ぐという名も新春の祝いの込められた名で
他にも
元日草(がんじつそう)や
朔日草(ついたちそう)との別名もあります。
日本では北海道から九州にかけて分布し
山林に生育します。
江戸時代には多数の園芸品種も
作られている古典園芸植物で、
流祖である遠州公も
「フクツグ草」の名称で、
よく茶席に用いています。
厳しい寒さの中にも負けじと咲く
美しい金色の花は
やがてくる春の訪れを感じさせてくれます。
【告知】
【父は家元】[舞台挨拶]
2月9日に福岡にて御家元が舞台挨拶を行います。
場所:福岡中洲大洋1
時間: (1)10:10の上映回終了後15分間 …
(2)12:30の上映回前
★12:20から10分間
2月4日 立春
ご機嫌よろしゅうございます。
2月4日の今日は立春(りっしゅん)
暦の上では春となりました。
古くは立春を新しい年の始まりとしていました。
1月31日に旧正月とご紹介しましたが、
立春が新年?と疑問に思われるかもしれません。
立春は24節気と呼ばれるものの一つです。
旧暦は月のめぐりによる暦で、
この太陰暦による季節のズレを正し、
季節を春夏秋冬の4等区分にするために
考案された区分手法の1つが24節気です。
旧暦では新月が必ず1日となるので
立春が正月前になると年内立春、
後になると新年立春と呼ばれました。
立春と旧正月が重なった年は
朔旦立春(さくたんりっしゅん)といわれて
非常に縁起がよいとされたそうです。
『古今和歌集』の巻頭歌には
ふるとしに春たちける日よめる、
年のうちに 春は来にけり
一年(ひととせ)を去年(こぞ)とやいはむ
今年(ことし)とやいはむ
在原元方
まだ年内であるのに、春が来てしまった。
この残りの日々を去年というべきか、それとも今年というべきだろうか。
という歌が詠まれています。
【告知
】[父は家元]
福岡上映決定!
場所 福岡中州大洋1
期間 2/8~21
(1)10:10~(2)12:30~(3)14:15~
映画 父は家元 公式ホームページ
2月1日
ご機嫌よろしゅうございます。
本日は横浜ニューテアトルで映画上映スタートです。
映画の中で、長浜の中学生に茶道を指導される場面があります。
家元は出張で各地の支部の指導をしながら
その地域の子供達に「こども塾」を行い
茶道の指導をされています。
これまで
茶の湯を通じて
次世代を担う子供達に豊かな心と
日本の文化を伝えたいという想いから
全国各地でこの取り組みを行われてきました。
お茶をいただく際の挨拶は、
日常生活と同じ
「おさきに」
「いただきます」
「ごちそうさまでした」
特別なことではなく相手を思う気持ちです。
最初は緊張でいっぱいだった子供達も
家元の説明を聞き、少しずつ茶道について
わかってくると少しはにかんだ笑顔で友達と挨拶をして、お茶をいただきます。
お家元が自ら子供達にご指導されているお姿を
みて、私たち門人も未来を託す子供達に
茶道を通じて日本の文化や礼儀を
伝えていかなければと強く思います。
神奈川にお住まいの方
横浜の劇場はJR関内駅のすぐ近く
伊勢佐木長通り(ゆずの路上ライブスタートの地)にございます。
是非お越しください。
【告知】
本日2月1日 舞台挨拶のお知らせ
(1)テアトル新宿
9:45 上映終了後
御家元、すずきじゅんいちプロデューサー、高野監督
のトークショー
(2)横浜ニューテアトル
10:40 上映終了後
御家元の次女でありナレーションを務めた小堀優子さんが
舞台挨拶
映画 父は家元 公式ホームページ
遠州流茶道Facebookページ
http://www.facebook.com/enshuryu
1月31日 旧正月
ご機嫌よろしゅうございます。
本日1月31日は旧暦の1月1日にあたります。
日本で旧暦のお正月をお祝いすることは
一部を除き、あまりみかけられません。
中国ではこの旧暦のお正月に盛大にお祝いをします。
横浜の中華街や神戸では
華やかなパレードなどがニュースで話題になりますね。
明治の初め、日本は西洋にならって、
太陽のめぐりを中心に作られた太陽暦を採用しました。
それまでの旧暦は
月のめぐりによって作られたものでした。
お正月を迎春や新春と表現しますが
これは旧暦のお正月が
立春の頃だったことに由来します。
また桃の節句といわれる3月3日の雛祭りには
まだ桃が咲いていません。
旧暦の3月は現在の4月頃だからです。
このように
年中行事や古く詠まれた和歌では
季節感が1ヶ月ずれてしまい
たまに混乱することもあります。
【告知】
2月1日 映画「父は家元」 トークショーのお知らせ
御家元、榊原るみさん、高野監督 すずきじゅんいちさんが
明日テアトル新宿にてトークショーを行います。
時間は9:45の上映後です。
是非お越しください。
映画 父は家元 公式ホームページ
遠州流茶道Facebookページ
1月30日 菱馬
ご機嫌よろしゅうございます。
今日は干支にちなんだお道具
「菱馬(ひしうま)」をご紹介致します。
菱馬といって思い浮かぶのは
呉須(ごす)の水指です。
形物水指として非常に人気の高い水指です。
菱形の両辺の隅を落とした形をしており
正面には団扇形
この中に二匹の馬が描かれています。
背面にはやはり団扇に一匹の馬の絵。
蓋には山水文様、つまみは竹節の形をしています。
本来は共蓋(本体と同じ素材でできている)ですが
失われて現存しないものも多く、
その場合は真塗りなどで新たにあつらえて使用します。
呉須は明末清初の頃のもので、
民窯で焼かれた素朴さが茶入の好みにかない
盛んに注文されました。
本年点初め薄茶席でも同手の水指が使われました。
永青文庫、九州国立博物館をはじめ、
所蔵する博物館が比較的多くあります。
【告知】
【横浜ニューテアトル】2/1より上映開始!!
上映初日 2月1日は 御家元の次女であり、ナレーションを務めた
小堀優子さんが舞台挨拶を行います。
上映期間:平成26年2月1日(土)~14日(金)
上映時間:(1)10:40~(2)14:40
※2月8日以降の時間は未定
映画 父は家元 公式ホームページ
遠州流茶道Facebookページ
http://www.facebook.com/enshuryu
1月28日 初不動
ご機嫌よろしゅうございます。
1月28日は初不動です。
観音様、お地蔵様と共に、「お不動さん」
として私たちに馴染みのあるのが
この不動明王です。
悪を取り除くため目を怒らせ
右手に宝剣、左手には縄をもち
恐ろしい姿をされています。
毎月28日が縁日で、その中でも初不動のこの日には
一年間の無病息災を願い、多くの露店と参詣者とで
賑わいます。
三井寺の黄不動は、円珍が修行中目の前に現れた
「金人」を描きとらせたもので
青蓮院の青不動、高野山の赤不動とともに
「日本三不動」 として知られています。
この三井寺は、正式には園城寺といい、
この寺の鐘にちなんで名付けられた
利休作の竹花入「園城寺」が有名です。
この話はまた日を改めて。
【告知】
遠州流茶道ドキュメンタリー映画「父は家元」
公式ホームページ
1月25日 「父は家元」
ご機嫌よろしゅうございます。
いよいよ本日
「父は家元」が公開となりました。
茶道界では初となるドキュメンタリー映画です。
普段のありのままの姿を追い続け
ご家族にとっての父であり、
そして遠州流の家元である
宗実家元をうつしだしています。
それゆえ台詞や演技など一切ない
常に本番勝負の撮影の中
釜の煮える音
ゆっくりと、そして途切れなくそそがれるお湯の音、
畳をする音…
どれもが
茶の湯の中で味わう「音」のご馳走です。
その瞬間瞬間を逃さず収録しております。
劇場ではぜひこの音にも注目して
ご覧ください
【告知】
本日公開 遠州流ドキュメンタリー映画「父は家元」
テアトル新宿上映時間
★10:50~☆12:50~○19:00~
本日は★の上映後と☆の上映前にナレーションを務めた小堀優子さんと
高野監督が舞台挨拶
シネリーブル梅田
★10:00~○11:50~
明日 1月26日は★の上映終了後に小堀優子さんと高野監督が舞台挨拶
1月24日 寒ブリ 寒シジミ
ご機嫌よろしゅうございます。
本日は旬の食材
「寒ブリ」「寒しじみ」についてのお話。
1月から2月にかけて、
厳しい寒さにエネルギーを蓄えた
シジミは「寒しじみ」といわれ、
旬をむかえます。
栄養も豊富で、あさりの4倍のカルシウム、
ビタミン類も鰻に匹敵します。
肝臓にもよいので、昔から二日酔いの朝には
しじみの味噌汁を飲むとよいと言われます。
また産卵期前で脂がのるブリも「寒ブリ」
と称され今が旬です。
11月中旬に荒波の日本海で「ブリおこし」
とも言われる嵐が起こると
寒ブリ漁の合図です。
北陸の氷見、能登、佐渡の寒ブリが特に有名です
【告知】
明日公開 遠州流ドキュメンタリー映画「父は家元」
テアトル新宿上映時間
★10:50~☆12:50~○19:00~
1月25日は★の上映後と☆の上映前にナレーションを務めた小堀優子さんと
高野監督が舞台挨拶
シネリーブル梅田
★10:00~○11:50~
1月26日は★の上映終了後に小堀優子さんと高野監督が舞台挨拶
皆様、ご機嫌よろしゅうございます。
本日は、正座についてお話いたします。
≪茶の湯:正座≫
古来より座り方には、跪座(きざ:ひざまずく)、箕距(ききょ:なげあし)、胡坐(あぐら)、立膝、結跏趺坐(けっかふざ:あぐらの状態から両足を交差させた状態で両太ももにのせる座禅時の座り方)など、様々なものがありますが、正座という座り方を用いるのは世界でも日本のみとされています。
しかし、日本においても、正座が一般的な座り方として知られるようになったのは、一説によると江戸中期の元禄・享保頃からと言われております。
それまでは、胡坐で座る事が一般的で、重要な祭典や祭儀があるときに用いられました。
また、他国では拷問時に使用されることもあるほど負担のかかる座り方であり、畳が開発・普及されるまで、日本人にとっても、大変特殊な座り方とされていました。
畳は古事記に初出しますが、一般民家で使用されるようになったのは江戸時代中期以降であり、茶道の広がりと相まって、正座も認知・使用されていきます。
しかし、現代では、畳の部屋が減り、椅子の使用が増え、また学校などにおいては正座が罰則として用いられるなど、正座・畳を取り巻く環境が変化しており、特殊化されつつあります。
茶道とは切り離すことのできない正座というものとの対話が、今後望まれているように感じられます。