9月 21日(月) 秋分の日が動き出す
ご機嫌よろしゅうございます。
9月23日は秋分の日。
秋分の日に関しては昨年もご紹介しました。
彼岸の入りから中日の秋分の日をはさんで
秋の彼岸となります。
真西に太陽が沈み、仏の世界が近くなる
この期間にご先祖供養をするのがお彼岸です。
この秋分の日に関して国立天文台の面白い記事を見つけました。
「秋分の日が動き出す」というもの。
2012年から秋分の日は、実際には23日ではなく、
22日にずれているというものです。
これは116年ぶりとのこと。
なかなか難しい話ですが、簡単に言うと
1年は365日ピッタリではなく、365日と6時間弱
で、そのズレを閏年で調整しますが、
その調整の関係上4年後は、秋分通過点を通過する時刻が
早まり9月22日になるのだそうです
ご興味のある方はこちらをご覧ください。
http://eco.mtk.nao.ac.jp/koyomi/topics/html/topics2012_2.html
9月 14日 (月)鯖(さば)
ご機嫌よろしゅうございます。
二十四節気の白露も過ぎ、いよいよ
秋の気配の感じられる頃となってきました。
暑さで疲れのたまった体には、旬の野菜や魚を
いただくことで体に負担をかけず体力を
取り戻していくことができます。
鯖もこの時期美味しくなる食材の一つです。
今日は鯖に関係するお話をご紹介します。
「サバを読む」と昔から諺に使われますが、
この魚の鯖のことを指していることは
皆さんご存知でしょうか?
鯖は鮮度が落ちるのが早いため、水揚げされた鯖を
1匹、2匹と数えていてはせっかくの魚が腐ってしまいます。
そのため、大雑把に10匹、20匹とざっくり数える。
そこから数をいい加減に数える、ごまかすという
意味で使われるようになったのだとか。
そして今と違って冷蔵庫のない時代、
鮮度が落ちやすく、すぐ生臭くなってしまう鯖に
味噌で臭みを消して、濃い味付けで食べていたのが
おなじみの「鯖の味噌煮」の由来なのだそうです。
9月 7日 (月) 重陽(ちょうよう)の文
ご機嫌よろしゅうございます。
9月9日は重陽の節句です。
この重陽の節句については昨年
ご紹介しましたが、陽の一番大きい数である
9が重なり、おめでたいとされ、宮中でも
観菊の宴などが行われていました。
宗家では着せ綿を作り、親しい方にお贈りしています。
今日は大徳寺の江月禅師が遠州公にあてて贈った
重陽の偈をご紹介します。
九日重陽 籬在東 南山々下 興無窮
枝々洗出 蒲城雨 白菊白而 紅菊紅
毎年重陽を迎え、庭前の東にある籬には
白い菊は白く、また紅菊は紅に
相変わることなく咲いている
という意味の偈で、重陽の日に庭先に
紅白の菊が変わらず咲いている
今年も無事にその菊を愛でることが
出来る喜びを祝い、長寿を願う気持ちが
伝わってきます。
8月24日(月)地蔵盆
ご機嫌よろしゅうございます。
8月24日は地蔵盆の日です。
関東ではあまり馴染みのない行事ですが、
関西ではお盆と同様広く親しまれています。
これは地蔵信仰の歴史の違いによるもので
京都では室町時代に地蔵盆が大流行した一方
東京では江戸時代になって、ようやくお地蔵さんが作られた
のだとか。
子供の守り神である地蔵菩薩。
そのお地蔵様の祭りを地蔵盆といい
地域によって日にちは異なりますが、
縁日のある二十三、二十四日に行われることが
多いようです。
子供たちがお地蔵様をおまつりし、
お菓子をもらったり、盆踊りが行われたり
楽しい一日を過ごします。
また道に立つお地蔵様を綺麗に洗い、
新しい前垂れをつけ、お飾りを添えます。
地蔵盆が終わると、夏休みも残りわずか
楽しい日々はあっという間に過ぎて行き、
どこかもの寂しい気持ちになります。
静かに季節は変わっていき、
もうすぐ秋の訪れです。
8月10日(月) 山の日
ご機嫌よろしゅうございます。
明日は8月11日。
今年は平日ですが、2016年からは
「山の日」として祝日となることが
決まりました。
「山の日」は「山に親しむ機会を得て、
山の恩恵に感謝する」
ために制定された祝日なのだそうです。
この法案の施行によって、国民の祝日は年間15日から
16日に増えることになり、8月に初めて祝日ができます。
これによって祝日がないのは6月だけとなります。
確かに海の日があるので、山の日があっても
不思議ではありません。
茶箱を携えて緑の美しい山を訪れ、一服。
大自然の空気を吸い、エネルギーを吸収する
機会となるとよいですね。
6月 3日 (水)遠州流茶道の点法
「香所望」
ご機嫌よろしゅうございます。
梅雨の時期、湿気が多くなり過ごしにくく
感じる一方、お香を聞くにはとても
よい環境となります。
今日は通常のお点法の話から離れて
お香についてお話ししたいとおもいます。
最近ではあまり行われることはないようですが
お茶事の際には花所望、炭所望など
お客様に所望をすることがありました。
そのうちの一つに香所望があります。
お香は炭の匂いを消したり、
空気を清浄にするという意味もあり、
炭点法の最中に火中にくべられます。
また香炉を飾る場合もあります。
茶室に入った際、棚に聞き香炉が飾ってあった場合、
お客様は香炉を拝見し、それから香の所望をします。
亭主は自分の香を焚き、その後お客様にも
香を所望するのです。
ですから、本来お茶に招かれた際
所望に応えられるよう、
自分の香を香包みにいれておくのが
茶人の心得でした。
6月 1日(月)毒月と端午の節句
ご機嫌よろしゅうございます。今日から六月にはいりました。六月二十日は旧暦の端午の節句にあたります。この由来については諸説あります。
旧暦の五月には古代中国で「毒月」という異称があります。日に日に気温も上昇し、湿度も増すことから細菌も繁殖しやすくなり、疫病の蔓延する恐れなどがあるためで、「悪月」ともいわれるそうです。日本でもこの毒を封じるためか、五月五日の節句に野山に出て薬草を採集する「薬猟」(くすりがり)が行われていました。この日に収薬すると「百病を治すべし」と信じられていました。古くは朝廷でこの節句に「薬玉(くすだま)」をかけ、香袋を下げ邪気を払いました。また菖蒲もその薬効から悪疫を除去するとされ、家の軒に差したり、湯に入れて菖蒲湯にする風習が生まれました。ちなみにこの菖蒲は、皆さんよくご存知のあの綺麗な花の咲く菖蒲とは別の種類でサトイモ科の植物で香りのある植物です。
5月25日 (月) 五月雨(さみだれに)に…
星ひとつ 見つけたる夜のうれしさは
月にもまさる 五月雨のそら
ご機嫌よろしゅうございます。
そろそろ雨の多い季節がやってきます。
空を見上げても、ぐずついていることが多く、
なかなかすっきりとした夜空を見ることも
難しくなるのではないでしょうか。
先程の歌は遠州公が茶杓の銘につけた歌です。
節から切止へ降りていった左側に
小さな虫食いがあり、
遠州公はこの虫食いを星に見立てて
この歌銘をつけました。
曇りがちな梅雨の頃の夜空に、星を見つけた
ときの嬉しさ
茶杓の景色としてとても映える虫食いの竹を
見つけた喜びにかけてこの歌銘がつきました。
遠州公の茶杓は煤竹や、虫食いなどを景色にした
瀟洒なつくりのものが多く、見所が多いです。
4月 20日 (月) 苺(いちご)の旬
ご機嫌よろしゅうございます。
今日は苺について
ご紹介したいと思います。
ちょっと意外に思われるかもしれませんが、
いちごの旬は4月。
ただし、これは露地物の話で、
現在はハウス栽培が盛んで、
出荷量が多いのは12月後半から2月にかけてです。
特に12月はクリスマスケーキのため需要が高く、
促成栽培が行なわれています。
スーパーでも、少し寒くなった頃に
店頭に苺が並ぶのを見ると、今年もいよいよ数ヶ月か
などと思ったりします。
消費者の要望に応えて、苺も早め早めに作られる
ようになった、ということのようです。
現在では数多くのブランドがあり、栃木の「とちおとめ」や、
福岡の「あまおう」、静岡の「章姫」などが有名で、
白い苺なるものもお目見えしました。
とは言え今でも春の露地物の苺は安く、
しかも甘さが強く、おいしい物が多いようです。
しかし、気温が高いせいかいたみやすいとのこと。
旬のお味が気になる方、
今日は苺を召し上がってみてはいかがでしょうか?
4月 13日 (月) 曳山祭り(ひきやままつり)
ご機嫌よろしゅうございます。
この時期遠州公ゆかりの地・長浜では
日本三大山車祭の一つである、曳山祭りが行われます。
この祭りは国の重要無形民俗文化財に
指定されています。
安土桃山時代、長浜城主であった羽柴秀吉
(後の豊臣秀吉)に初めての男の子が生まれ、
喜んだ秀吉が城下の人々に金を
振る舞いました。
町民達はこれをもとに十二台の山車を作って
八幡宮の祭礼に曳き回したのが
この祭りの始まりといわれています。
江戸時代に入ると、曳山の舞台で子ども歌舞伎が
演じられるようになりました。
これがまた見事で、アメリカ大統領であったクリントンから
ホワイトハウスへ招待されたこともあるそうです。
秀吉に男子が生まれたのは天正17年(1589)、
遠州公はその頃十代の少年です。既に
大和郡山に移り住んだ頃かと思われますが、
それにしても遠州公の時代から、今も続く
お祭りがあることに、驚きと喜びを感じます。