小満(しょうまん)

2014-5-21 UP

5月21日 小満(しょうまん)

ご機嫌よろしゅうございます。
本日は24節気の小満にあたります。

立夏ら数えて15日目頃をさし、
この時期を麦秋ともいうように
秋に蒔いた麦の穂がつく頃です。

農耕を生業とした時代には、作物の収穫は生命線です。
今年も順調でよかった。
と満足したことから小満と言う名前が付いたとか
万物が次第に長じて天地に満ち始めることから
小満と言われる
など諸説あるようです。

また、はしり梅雨と言われる雨が降り始めます。
これは本格的な梅雨に入る前の、ぐずつく天候のことで
この後晴れた日が続き、その後本格的な梅雨に入ります。
「梅雨の走り」ともいいます。

みどりの日

2014-5-4 UP

5月 4日 みどりの日

ご機嫌よろしゅうございます。
GWの二日目になりました。
皆様いかがお過ごしでしょうか?

今日「みどりの日」は
1989年(平成元年)に制定された「国民の祝日」です。
国民の祝日に関する法律」第2条には
「自然にしたしむとともにその恩恵に感謝し,
豊かな心をはぐくむ」
日とあります。
もともとは4月29日の昭和の日でも触れました通り
生物学を専攻され、植物に関する造詣も深かった
昭和天皇がご崩御され、
それまで60余年にわたり「ゴールデンウィーク」
のはじまりの休日として、国民の間に定着していた
天皇の誕生日を、自然を愛されたお人柄を記念する意味から
「みどりの日」とされたそうです。

今日は身近な自然に目をむけ、
新緑の美しさをじっくり愛でてみませんか?

初子

2014-1-5 UP

「綺麗さびの日々」メールマガジン

ご機嫌よろしゅうございます。 本日は初子(はつね)正月の最初の子の日のことをさします。 古来中国の風習が日本にも取り入れられ、 安時代は子の日の遊として、盛んに行われた行事で、野外に出て小松を引いたり、若菜を摘んだりした、一種のレクリエーションです。 松は常緑樹であり、長寿の象徴、そしてこれから成長していく小松を引くことで、 行く末がたのしみだという想いがこめられています。また万葉集を編纂した大伴家持の歌に『はつはるのはつねのけふの玉箒手に取るからにゆらぐ玉の緒』という和歌があります。 初春の初子の日である今日、 頂戴したこの玉箒を手に致しました途端、ゆらゆらと音をたてる玉の緒です。 初子には天皇陛下が「手辛(てがら)の鍬」で自ら田を耕し、皇后陛下が蚕室をはらう儀式があり、蚕を飼う棚を清めるために使われたのが「玉箒」です。これが正倉院に一組だけ現存しており、その写真をもとに先代の宗慶宗匠が寸法を割り出し再現したものが、 毎年点初めで飾られています。ご先代は大和絵を学びながら、日本の故事や宮中行事の研究をされていて、この「手辛の鍬」「玉箒」の他にも様々なものを正月のしつらいにとりいれられました。そちらについても また後日お話したいと思います。

摩利支天

2014-1-4 UP

「綺麗さびの日々」メールマガジン

ご機嫌よろしゅうございます。  本日は初亥(はつい)

摩利支天(まりしてん)縁日が最初に行われる日で  この日に多くの参詣者が訪れます。

摩利支天は陽炎を神格化した女神です。  陽炎なので、捉えらるることも傷つけられることもなく自在の力を操り、また目には見えずとも常に身近にいて人々を護ってくれる護身の神として信仰を集めました。

日本では昔から忍者、武士、力士などの戦勝の神としても信仰され、出陣の際には鎧の中にお守りとしてひそませたそうで、毛利元就は摩利支天の像を旗印に、山本勘助、前田利家も信仰していたといわれています。

この摩利支天が走猪に乗っているとされるものが多く、ここから猪が神使とされました。

東京徳大寺、京都建仁寺塔頭・禅居庵のお堂「摩利支天堂」、金沢「宝泉寺」 この三寺が日本三大摩利支天と言われています。

ご利益は護身除災、旅行安全、財福授与、武徳守護など

初詣がまだの方 お詣りしてはいかがでしょうか?

 

宗家の門松

2014-1-1 UP

皆様あけましておめでとうございます。 
遠州流メールマガジン 綺麗さびの日々 
本日から本格的にスタート致します。 
遠州流に関すること、 また折々の行事や美術館情報、 茶会や宗家でのお稽古風景など、様々な話題をお届けしていく予定です。 
こんなことにふれてほしい、 ちょっと聞いてみたいことなど 皆様のご意見ご感想を是非お聞かせください。 

さて第一回目の今日は門松に関するお話。  
お正月に飾る門松は、歳神様をお迎えする依代の意味があります。

では宗家ではどんな門松か、と申しますと、実は宗家では門松を飾りません。 
その理由は、十一世其心庵宗明宗匠の時代から 遠州流茶道宗家の正面玄関の両脇には松が植えられているからです。 そのためあえて松を飾ることをやめ、青竹の花入に千両と万両、 そして梅を入れて飾り付けしています。

今度宗家にお越しの際には 是非両脇の松を御覧になってみてくださいね。

〈告知〉

遠州流茶道ドキュメンタリー映画
【父は家元】が1/25よりテアトル新宿にて公開。
2/1からは横浜ニューテアトル。
大阪、福岡、金沢、名古屋、青森でも公開致します。

公式ホームページ
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映画の情報も日々更新してまいります。

立冬

2013-11-7 UP

皆様ご機嫌よろしゅうございます。

昨日で土用が明けまして、立冬となりました。
本日は立冬についてお話いたします。

≪二十四節季:立冬≫
いよいよ冬の気配が感じられる季節となりました。
既に木枯らしが吹き始め、冬型の気圧配置となります。
今年は11月4日に大阪管区気象台が近畿地方で「木枯らし1号」が吹いたと発表しました。
木枯らしが吹くと冬の気圧配置となり、秋が終わり、立春の前日(2月3日)までが暦上の「冬」となります。
現在の日の入りも17時を切って、16時40分となっています。
冬になればなるほど、日が短くなっていきます。
夜が近づく分、厳しい寒さも早く訪れることとなりますので、どうぞ体調には十分にお気を付け下さい。

三の酉

2013-11-3 UP

皆様ご機嫌よろしゅうございます。

11月3日は一の酉の日。

本日は酉の日についてお話したいと思います。

 

《酉の日》

古来より十二支は年月・時刻・方位に当てはめられ、それは日にも対応しており、11月はその酉の日に酉の市が寺社で行われます。

今年は三の酉まであります。

三の酉とは、月の始めに酉の日がくれば、酉の日が一月で三回くるときがあり、三の酉がある年は、火事が多いとされ、年末にかけて「火の用心」の心がけが肝腎です。

11月に酉の日を祭る由来は、神道や仏教によって異なり、またこの信仰は関東特有のものともされ、あまり西では見られません。

酉の市では「鷲が獲物を捕らえる爪」を模した熊手が、「福集める」縁起物として売られています。

他にも「頭の芋」や、「切山椒」といった縁起のある食べ物も売られ、関東を中心に、様々な寺社が大勢の人で賑やかになります。

72侯

2013-11-2 UP

皆様ご機嫌よろしゅうございます。

本日は72侯についてお話し致します。

 

《72侯について》

72侯は、一年の太陽の周期を24等分した24節季をさらに3つに分け、丁度その頃に合った季節を表す「花鳥風月」の表現から季節の特徴を挙げたものです。

旧暦の時代は、月の運行による「暦」と、太陽による四季の変化との季節のズレを、24節季で訂正していました。

24節季が「春分」や「立冬」のように「2字」で簡潔に記されるのに対して、72侯は分かりやすく表現されているため、たいへん親しみやすいと言えます。

また、72侯は幾種類もあり、代表的なものを挙げると「宣享暦」「貞享暦」「宝暦暦」「寛政暦」「略本暦」などです。

前回までの72侯は明治7年(1874)に改訂された「略本暦」を基としておりましたが、これからは上記より季節に合った暦を選んでお伝えしていきます。

霎時施

2013-10-28 UP

皆様ご機嫌よろしゅうございます。

本日から、暦が変わります。

 

《七十二候:霎時施(こさめときどきふる)》

長い小雨がしとしとと降り始める季節となります。

秋の雨は冷たく、物悲しく、空もどこか灰色がかった雲でうっすらと覆われ、これから始まる冬に向けて、なだらかに下降しているような気分になります。

秋雨は、梅雨とは異なり、始まりと終わりが曖昧で、また台風と相まって大雨となる事もあり、表情が変わりやすく、寒暖の差にも注意が必要です。

ただこの時期の雨は、アジア周辺まで含めた広範囲で起こる梅雨とは異なり、日本特有のもので、もののあはれを表す季語として様々な歌や詩などで大切に扱われてきました。

先代紅心宗匠の即興歌、写生を集めた『紅心集』にも、秋の雨を詠んだ歌が収録されています。

今から30年ほど前、昭和52年に行われた富山支部全国大会での即興歌を少しだけご紹介致します。

夜来秋雨過天遠晴

心清而喫茶見立山

やらいしゅううすぎて てんとおくはれ

こころきよくして ちゃをきっし

たてやまをみる

 

秋も晴れ 心もはれて秋晴れの

空すみわたり 立山の見ゆ

 

雨ぐもの 晴間に見する剣獄(つるぎだけ)

気高く聳(そび)ゆその山かげは

 

弥陀の原 秋たけなわに染め分けて

千種の色の いよようるわし

 

では明日もまた宜しくお願い致します。

炉開き

2013-10-25 UP

皆様ご機嫌よろしゅうございます。

本日はいよいよ近づいてきた炉開きについてお送り致します。

 

《季節の行事:炉開き》

炉開きとは、慣習として旧暦の10月に行われ、半年の炉の使用の無事を祈念して亭主が炭点法を行う儀式です。

遠州流では、床の間には瓶子に御酒を供え、三宝に土器(かわらけ)を置き、塩と洗米、鰹節を載せて用意します。

炉には下火だけ入れ、点法の際に、下火の周りに塩を撒いて清め、山の幸の代表として米、海の幸として鰹節を順次撒いて、かしわ手を打ち、皆で炉開きを祝うのです。

この炉開きの際に、初めてその年の新茶が入った茶壺の封紙が切られ、喫せられることになります。

昔の茶人は「一生に一度口切茶事に招かれれば本望である」とさえ言い、何よりも炉開き・口切をめでたいものとしていました。

10月の名残りの侘びた雰囲気から一転し、華やかなしつらえとなります。

掛物は格調の高い墨蹟、花入れは古銅や青磁などが好まれます。

しかし特にそれは決められたものではなく、道具の取り合わせによって自由に変更しても良いとされています。

ちなみに、炉開きを行う日は、旧暦の10月の亥の日であったり、庭に植えた定めた樹の葉の色が具合によってであったりなど、定まっていません。

しかし、いずれにせよ「無事」と、「祝い」を皆で祈る儀式には変わりはなく、茶道ではたいへん重要な日とされています。