2月18日 雪舟
ご機嫌よろしゅうございます。
今日は2月18日
室町時代の禅僧画家・雪舟の命日です。
(雪舟の命日については諸説あります。)
今日はこんなお話をご紹介します。
岡山県の宝福寺という禅寺で
禅僧になるため、幼くしてこの寺に入った少年が、
絵を描いてばかりいたことに腹を立てた住職が
少年を本堂の柱に縛りつけます。
夕方になって、本堂を覗いてみると
少年の足もとで一匹の大きな鼠が動き回っています。
住職は危ないとそれを追い払おうとしましたが、
実は少年がこぼした涙を足の親指につけ、
床に描いた鼠でした。
まるで生きているかのように描かれた鼠が
動いているように見えたというわけです。
それ以後、住職は少年が絵を描くのを
決して戒めなくなりました。
この少年が幼き日の雪舟です。
この話は、江戸時代初頭
狩野永納の著した『本朝画史(ほんちょうがし)』に記されており
昔は国語の教科書にも載せられていたそうです。
お話自体の真意はさておき、
子供の頃から、その才能の覚え高かったのでしょう。
雪舟の有名な作品に
「秋冬山水図」(国宝・東京国立博物館蔵)
「天橋立図」(国宝・京都国立博物館)
「楼閣山水図」(重要文化財・京都国立博物館蔵)
などがあります。
【告知】
横浜ニューテアトル・福岡中洲大洋で映画「父は家元」 28日まで上映延長!
上映時間
◎横浜ニューテアトル (1)11:00~
◎福岡中洲大洋 (1)10:15~(2)12:10~
22日以降は未定
映画 父は家元 公式ホームページ
2月16日 官兵衛(蓮華王茶壷)
ご機嫌よろしゅうございます。
今日は大河ドラマ「軍師官兵衛」です。
1月19日には官兵衛が
有岡城に幽閉されたお話しをご紹介しました。
その際織田信長は、
説得に行ったまま戻らない官兵衛が裏切ったと疑い、
竹中半兵衛に官兵衛の人質である
息子・松寿丸の殺害を命じます。
竹中半兵衛は官兵衛と共に
「両兵衛」と称され、
秀吉の軍師として活躍した人物です。
官兵衛の無実を信じた半兵衛は、
松寿丸を殺害したと嘘の報告をし、
密かに美濃の居城にかくまっていました。
有岡城から助け出され、謀反の疑いの解けた
官兵衛は自分の息子の命を救ってくれた
半兵衛に深く感謝しますが
半兵衛は官兵衛が幽閉されている間に
陣中で亡くなっています。
その後、竹中半兵衛の300回忌の際に、
黒田家に「蓮華王茶壷」が進呈されました。
これは豊臣秀吉から竹中半兵衛が拝領したという茶壷です。
時代を経てもなおつながる
半兵衛と官兵衛の絆です。
【告知】
○本日 テアトル新宿での映画「父は家元」の上映は
10時の一回のみです。
○福岡中洲大洋・横浜ニューテアトルにて映画 父は家元 期間を延長して上映中
上映時間
○福岡中洲
(1)10:15
(2)12:10
○横浜ニューテアトル
(1)11:00
○テアトル新宿
(1)10:00
(2)17:25
是非お越しください。
映画 父は家元 公式ホームページ
2月 9日 官兵衛 松永久秀(まつながひさひで)
ご機嫌よろしゅうございます。
大河ドラマ「軍師官兵衛」では
織田信長が足利義昭を掲げ上洛しました。
この頃に活躍した武将に「松永久秀」がいます。
今日は茶道具にまつわる久秀のエピソードをご紹介します。
松永久秀は
三好長慶の家臣として頭角を現し、
長慶死後は主家をも圧倒する権勢を手にします。
そして十三代将軍・足利義輝を殺害。
その後三好家(三好三人衆)と対立して
東大寺大仏殿を焼き払います。
久秀は武野紹鴎に師事していて茶道の造詣が深かった
人物で、名物の道具も多く所有していました。
織田信長が上洛するといち早く降伏し
茶入「九十九髪茄子」(つくもなす)を献上して領国を安堵されます。
以後は織田家の一武将として畿内を中心に戦いますが
二度ほど信長を裏切り敵に回ります。
久秀は1577年、信長に信貴山城を攻められ、
信長からは「平蜘蛛の茶釜を差し出せば赦す」
という条件を出されたようですが
これを断り、釜ごと爆破して果てたといわれています。
【告知】
本日2月9日
福岡中州大洋にて「父は家元」上映後御家元の舞台挨拶がございます。
(1)10:10 上映後
(2)12:30 上映前(12:20~)
映画 父は家元 公式ホームページ
2月7日
ご機嫌よろしゅうございます。
遠州流茶道ドキュメンタリー映画「父は家元」
テアトル新宿の映画館でも上映が増え、
夕方お仕事帰りの方でもご覧になれるようになりました。
茶道界初のドキュメンタリー映画ということで
流派、茶道経験の有無を問わず多くの方が
ご覧下さり、
TBS系列「王様のブランチ」でもミニシアター部門第5位
に紹介されるなど大変話題となっています。
喜多郎さんの音楽ともあいまって
遠州流綺麗さびの世界が
ドキュメンタリーでありながらドラマティック
に映し出されます。
この映画をきっかけに
遠州流に興味をお持ち下さった方
また、遠州流門人で、このメールマガジンをご覧くださっている方
是非ご一緒に
綺麗さびの世界を感じていきましょう。
このメールマガジンがそのお手伝いとなれば
幸いです。
【告知】
映画 父は家元 テアトル新宿での上映拡大!
○2月8日~14日
平日(1)10:00(2)17:25土日祝(1)10:00(2)20:10
15日以降は未定
○シネリーブル梅田・横浜ニューテアトル 上映中
○2月8日より福岡中州太洋 上映開始
映画 父は家元 公式ホームページ
2月2日 官兵衛
ご機嫌よろしゅう ございます。
今日は堺のまちについてお話しします。
軍師官兵衛では
室津の浦上清宗に嫁いだ妹が、
婚礼当日に敵対する龍野城主赤松政秀に攻められ、
夫や八代道慶とともに討たれてしまいました。
そして第3話で失意の官兵衛が堺の街を訪ね
世の中の大きさを知り、
今後の活躍に重要な出会いを果たします。
この頃の堺は、ドラマにもありましたように
周囲に堀をめぐらせ、
会合衆(えごうしゅう)と呼ばれる豪商たちが
町を治めていました。
高い技術力を用いて鉄砲の生産も行われます。
文化、そして技術の発信地としての役割を担っており、
この堺を中心に茶の湯も栄え
武野紹鴎、津田宗及、今井宗久、千利休など
多くの茶人が活躍します。
さて今日はどんな展開になるのでしょうか?
楽しみです。
【告知】
2月8日より福岡中州大洋で映画「父は家元」の上映が決まりました。
映画 父は家元 公式ホームページ
遠州流茶道Facebookページ
http://www.facebook.com/enshuryu
2月1日
ご機嫌よろしゅうございます。
本日は横浜ニューテアトルで映画上映スタートです。
映画の中で、長浜の中学生に茶道を指導される場面があります。
家元は出張で各地の支部の指導をしながら
その地域の子供達に「こども塾」を行い
茶道の指導をされています。
これまで
茶の湯を通じて
次世代を担う子供達に豊かな心と
日本の文化を伝えたいという想いから
全国各地でこの取り組みを行われてきました。
お茶をいただく際の挨拶は、
日常生活と同じ
「おさきに」
「いただきます」
「ごちそうさまでした」
特別なことではなく相手を思う気持ちです。
最初は緊張でいっぱいだった子供達も
家元の説明を聞き、少しずつ茶道について
わかってくると少しはにかんだ笑顔で友達と挨拶をして、お茶をいただきます。
お家元が自ら子供達にご指導されているお姿を
みて、私たち門人も未来を託す子供達に
茶道を通じて日本の文化や礼儀を
伝えていかなければと強く思います。
神奈川にお住まいの方
横浜の劇場はJR関内駅のすぐ近く
伊勢佐木長通り(ゆずの路上ライブスタートの地)にございます。
是非お越しください。
【告知】
本日2月1日 舞台挨拶のお知らせ
(1)テアトル新宿
9:45 上映終了後
御家元、すずきじゅんいちプロデューサー、高野監督
のトークショー
(2)横浜ニューテアトル
10:40 上映終了後
御家元の次女でありナレーションを務めた小堀優子さんが
舞台挨拶
映画 父は家元 公式ホームページ
遠州流茶道Facebookページ
http://www.facebook.com/enshuryu
1月21日 馬蝗絆
ご機嫌よろしゅうございます。
一月も半ばを過ぎ、
すっかりお正月気分も抜けた頃ではありますが、
せっかくですので馬にちなんだ茶道具はないかと
探してみました。
今日はそのうちの一つ
「馬蝗絆(ばこうはん)」
をご紹介いたします。
南宋時代に作られた青磁茶碗で
平重盛が愛蔵し、室町時代には八代将軍足利義政が
所蔵していましたが割れが生じたため
代わりの茶碗を求めて中国に送りました。
しかし、これほどの出来の良い青磁は焼けないとして
鎹(かすがい)で止めて送り返されてきました。
この茶碗に打たれた鎹を、馬に止まった蝗(いなご)に見立て
「馬蝗絆」と言われるようになりました。
この茶碗は
ご先代の紅心宗匠が昭和25(1950)年3月19日に
「宗慶」の号の襲名披露茶会の折、
遠州公にお茶を献じる際使用されました。
宗匠とご縁の深かった室町の三井高大氏の旧蔵で
現在重要文化財として東京国立博物館に
所蔵されています。
紅心宗慶宗匠が「宗慶」の名をお継ぎになられた理由が
今週末からテアトル新宿、シネリーブル梅田で公開される
遠州流茶道ドキュメンタリー映画「父は家元」の中でも紹介されております。
【告知】
映画 父は家元の情報も
遠州流茶道Facebookページ
にて随時更新して行く予定です。
是非
【いいね!】
をお願いします。
遠州流茶道Facebookページ
http://www.facebook.com/enshuryu
映画 父は家元 公式ホームページ
1月25日~2月7日上映 シネリーブル梅田
「父は家元」
上映時間は
全日10:00~です
1月10日 点初め
ご機嫌よろしゅうございます。
いよいよ今日から点初めが始まります。
点初めは新年明けて一番最初の6日間に及ぶ一大行事です。
この点初めでは濃茶席でお家元がお点法を
薄茶席で御令弟の浅井宗兆家元主艦
点心では御母堂様、家元夫人、家元主艦夫人、御子息、御令嬢がそれぞれ担当し、
御家族の皆様総出でお客様をおもてなしして下さいます。
今日はお家元からお言葉を頂きました。
「昨年ご先代の大祥忌(三回忌)を終えて、
今年は新たな第一歩を示す年です。
その第一歩が念頭の映画【父は家元】の公開になります。
そこで点初めは新年のおめでたさに加え、
遠州流茶道らしい大名茶の特徴を表現した取り合わせをしています。」
さて
点初めにお越しになる方
今年は
【大 】
という言葉に注目して
お席をお楽しみください。
【告知】
本日 1月10日発売
産経新聞(全国版) 連載「和食の魅力」最終回に家元のインタビュー記事が掲載されます。
遠州流茶道ドキュメンタリー映画「父は家元」
公式ホームページ
/
ご機嫌よろしゅうございます。
新年明けて2日目。
見慣れた街の景色も、なぜか清々しく改まったように感じられる気がします。皆様も帰省されたり、自宅でのんびり過ごしたり、はたまたすでに仕事…など様々にお過ごしのことと思います。
さて本日は1月2日に因んで、三世正恒宗実公についてお話したいと思います。
三世宗実公は1649年に江戸屋敷で生まれます。
有職故実に長け、朝鮮通信使来日の際にご馳走役を務めたほか、日光東照宮の祭礼奉行などを歴任し、諸大名と茶道を通じて交友を深めました。1694年1月2日に亡くなっています。
遠州公以来三代に渡って収集された蔵品を整理した「小堀家器財帳」を作成し、これが後の「遠州蔵帳」の基礎となります。 この遠州蔵帳についてはまた改めてお話したいと思います。
このような資料から、茶人の好みや茶の湯の形を窺い知ることができるため、歴史研究に大変重要な資料であり、その礎を築いた宗実公の功績は大きいでしょう。
また当代十三世家元は三世宗実公の号を継承されました。
〈告知〉
世界初茶道ドキュメンタリー映画【父は家元】
テアトル新宿の公開初日はナレーションを務めた家元の次女、小堀優子が舞台挨拶を予定しております。
皆様、ご機嫌よろしゅうございます。
本日は大灯国師・宗峰妙超(しゅうほうみょうちょう)の忌日です。
≪人物:大燈国師・宗峰妙超≫
大徳寺の開山であり、臨済宗大徳寺派の開祖として知られています。
また、宗峰妙超の師である大応国師・南浦紹明(なんぽしょうみょう)、また弟子である無相大師・関山慧玄(かんざんえげん)の三人を、現在の臨済宗の法系の祖として、【応・灯・関(おう・とう・かん)】と称しています。
また宗峰妙超の法嗣であり、大徳寺一世となった徹翁義亨(てっとうぎこう)は、晩年に徳禅寺を創建。
徳禅寺は応仁の乱で焼失してしまいますが、一休宗純によって復興します。
先述した【応灯関】の流れは、臨済宗、そして大徳寺を語るうえで忘れてはなりません。
のちに宗峰妙超を開祖とするのが【大徳寺派】、開山慧玄を開祖とするのが【妙心寺派】となりました。
毎年11月22日には、宗峰妙超を供養する開山忌が大徳寺であります。
普段は拝観できない法堂で行われるとのことで、多くの人々が集まります。