「東海道旅日記」 上りの記 〇浮嶋ヶ原

2022-4-29 UP

〇浮嶋ヶ原

いよいよ「下り旅日記」も最後に差し掛かりました。
16日、宿を出て浮嶋ヶ原を通ります。

をろかなる 身はうき嶋が はらはらと
 おつるや老の 涙なるなん

浮世の定めなき身の、老いゆく自分を
浮嶋ヶ原の名にかけて歌を詠む遠州。
60を過ぎた体にひびく旅の疲れからか、
哀愁が感じられます。

ちなみにこの地は、富士市から沼津市にまたがる低湿地。
富士川の戦い(1180年)の際、平維盛の軍勢が
水鳥の羽音に驚いて逃げた所で、
現在放送中のNHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」で、
そのシーンがコミカルに描かれていました。

「東海道旅日記」 上りの記 

2022-4-22 UP

16日
吉原を出て 浮嶋ヶ原にさしかかる

 をろかなる 身はうき嶋が はらはらと
 おつるや老の 涙なるなん

沼津を過ぎて、伊豆の国三嶋の宿に到着し休憩。
今日は天候もよく、山も穏やかであるということで
箱根路におもむく。
険しい斜面を登り、大きな岩盤から海上を見れば、
波がたち、沖には多くの釣舟が浮かんでいる。

 はこね路を ゆくてに見れば 伊豆の海の
 浪まにうかぶ あまのつりふね

次週につづく

「東海道旅日記」 上りの記 訳文 続き 

2022-4-15 UP

更に坂を登って、山を見れば、梢は散りつくして、
様々な木の種類の葉がここかしこの木の
根元に散り集まっている。
その様子はさながら錦の布を敷いたようであった。

いろいろに そめし木の葉を 木のもとに
 あらしのしける 錦なるらし

箱根の宿に到着して一泊。

十七日 仮寝をして、夜が明けないうちに
山を出発する。
人に見せるつもりもなく、
旅のすさびにでもなればと書付けてきたが、
幾山を越幾旅の宿を数えきたこれまでを想うと、
「道の日記」に似たようなものである。
これより急ぐので、ここに書きおくことにする。

宗翔さん出演イベントのお知らせ

2022-4-12 UP

ご機嫌よろしゅうございます。

4月16日18:30より
宗翔さんがアンバサダーを務めるパワーサラダ専門店
「ハイファイブサラダ」のイベントで、トークショーに出演されます。
お抹茶とお菓子の他にサラダ専門ならではのサラダもご用意。
詳細は以下をご覧ください。

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お知らせ

2022-4-9 UP

ご機嫌よろしゅうございます。
現在メールマガジンでご紹介しております
「東海道旅日記」を、学習院さくらアカデミーの
オンライン講座でご紹介する予定です。
メールマガジンではご紹介できなかった原文をもとに、
情緒豊かな日記を楽しみながら、
遠州所縁の地や名所名物をご紹介します。
詳細は以下をご覧ください。

g-sakura-academy.jp/course/detail/2022/A/053/