東海道旅日記 「関迎え」
2020-10-2 UP
水口宿から石部に到着。
京都からはや出迎えの人達に出会い喜ぶ遠州公。
この人たちを遠州公は「関迎え」が来たと記しています。
東国から京都へ入る逢坂の関に出向いて迎えをしたことを
「関迎え」と言いました。
752年にはこの逢坂の関は廃止となっていますが、
「関迎え」の言葉はその後も残りました。
この逢坂の地にちなんだ和歌から遠州公が
茶入の歌銘をつけているのが瀬戸丸壺茶入「相坂」です。
この茶入は唐物の丸壺茶入を写したもので、
仕覆や替蓋、お盆などが揃っていて、
その愛蔵ぶりが伺えます。
相坂のあらしの風はさむけれど
行方しらねばわびつつそぬる
「古今和歌集」雑下のよみ人しらず
の和歌からつけられたと、
茶入に添えられた江月和尚筆の「相坂の記」に記されています。