満れば欠くる
2014-3-17 UP
3月17日 「満つれば欠くる」
ご機嫌よろしゅうございます。
今夜は満月です。
遠州公の美意識を表す言葉に
「満つれば欠くる」
というものがります。
完全なものよりも
ほんの少し足りない
これから満ちていくものに
美しさや、生命力を見出す
不足の美です。
この美意識は遠州流の教えの
至るところに込められています。
一例を挙げれば
お点法で道具を清める際に使う袱紗という布。
遠州流ではその寸法を
矩尺(かねじゃく)
縦九寸五分
横九寸として
二つ折りにして捌くとき、
敢えてピッタリ重ならないようになっています。
また遠州公の好みである「前押(まえおせ)」という茶碗の形
これは真ん丸く作った茶碗の正面を
敢えてわずかにへこませてあります。
これから満ちていくその力、その美しさ
それが「満つれば欠くる」の美意識です。
【告知】
第27回公開討論会を開催致します。
日時:平成26年3月23日(日) 午後1時~4時
会費:お一人様2,500円
テーマは『懐石と菓子』
申込方法 電話(03-3260-3551)にて受付
郵便振替:00190-5-770872 財団法人小堀遠州顕彰会