博多文琳(はかたぶんりん)
2014-10-12 UP
10月 12日 博多文琳(はかたぶんりん)
ご機嫌よろしゅうございます。
今日は日曜日。
官兵衛の時代のお話を。
黒田家にとって重要な茶入に
「博多文琳」があります。
もともと博多の豪商・神屋家に伝わる重宝で、
何度も求め続けられた秀吉にも、
黒田如水(官兵衛)、長政にも
ついに召し上げられませんでした。
しかし時代が移り、神屋宗堪の代になった寛永二年
(1624)2代藩主だった黒田忠之に献上。
金二千両と五百石の土地を下賜されました。
(これを固辞したという説もあります。)
この「博多文琳」はその後黒田家当主の代替わりのとき
しか見られないもので、勝手に見せると黒田家に
災いが起こるとされていました。
近代の数寄者であった高橋箒庵が「大正名器鑑」
を編集したときも拝見を許されなかったそうです。