4月 27日 (月) 山吹(やまぶき)

2015-4-27 UP

4月 27日 (月) 山吹(やまぶき)

ご機嫌よろしゅうございます。

暖かい日差しの中、ふと街をあるいていると
黄色く可愛らしい花が幾つも咲き、
私たちの目を楽しませてくれます。

山吹はバラ科の木で、山峡の渓流沿いに黄金色の花を
咲かせる落葉樹です。民家にも植えられることの多い
比較的身近な植物です。

六玉川と呼ばれる名所のうち、宇治・京田辺には
井出の玉川と呼ばれる、山吹の名所があります。
奈良時代に橘諸兄(たちばなのもろえ)が
ヤマブキを植えたことから名所となり、
多くの歌人が競って歌を詠んできた場所です。

さて、この愛らしい山吹の花の黄色を想起して、
遠州公が続後撰集の定家の歌から
銘とした茶入があります。

山吹の花にせかる  思河
いろの干しほはしたに染めつつ
定家

この「思河」茶入は下に赤い色、上に黄色の釉薬が
かかっており、山吹の黄色にちなんで
名づけられました。