2月 9日 (月) 梅の花

2015-2-9 UP

2月 9日 (月) 梅の花

ご機嫌よろしゅうございます。

そろそろ宗家の庭にある紅梅も蕾を
膨らませてくる頃となりました。

その昔、遠州公の愛した紅梅も、
伏見奉行屋敷内にあった成趣庵の庭で
見事な花を咲かせていたようで、
遠州公が親しい友人に送った手紙には

成趣庵紅梅半ば開きにて候
(略)
御見捨て候て 花を御散らせ
有るべき事にてはあらず候

訳;庭の紅梅もそろそろ満開となります。
この見頃の梅をお見捨てなきように

と、情趣溢れる文面で手紙をしたためています。

陽春に先駆けて花をつけるこの花を、日本人は
古くから愛し、万葉歌人も多くの歌を
残しています。

天平・奈良期当時の梅花といえばほとんどが
白梅であったようです。
平安時代にも紅梅は珍しかったようで、
「むめ」「紅梅」と区別していました。

そして日本では、年の最初に咲く梅を兄
最後に咲く菊を弟といい
花を育てる雨は父母と表現します。

厳しい冬が過ぎ、暖かい春がきたよと
私たちに告げてくれる
梅の花です。