向栄会 楽山窯・韓国駕楽窯 清水日呂志・久嗣
2018-10-5 UP
ご機嫌よろしゅうございます。
三重県と滋賀県の県境に連なる鈴鹿山脈の裾野に
清水氏の「楽山窯」があります。
久嗣氏は初代・清水楽山、父・日呂志氏と数えて四代目。
平成四年に父・日呂志氏に師事しました。
初代楽山氏は三重県の万戸焼に、高麗の作風を加え高い評価を得ました。
そして韓国に焼き物の指導で出かけていた父・日呂志氏は
李朝の土質、作風などを研究し現地に窯を造り作品を制作しています。
韓国で作られたものと日本で焼いたものを区別するため
箱書は韓国で作ったものを「駕洛窯造」、日本で作ったものを
「楽山窯造」と書き分けています。
遠州茶道宗家11世宗明宗匠の代からお付き合いがあり、代々御家元の指導を
受けながら作陶、綺麗さびの美に通じる作品を多く生み出してきました。
遠州流は高麗茶碗を好んで用います。
そもそも高麗茶碗は朝鮮半島で焼かれた日常雑器の中から、日本の茶人が
お茶の心にかなうものを見出し用いたことに始まります。
日用品としては欠陥ともいえるひづみやしみをあえて楽しむ日本人の
感覚が高麗茶碗をつくりだしました。
「茶碗の中でも特に高麗物が好きですね。」と語る久嗣さん。
その高麗茶碗の特徴を研究し、作陶に取り組んでいらっしゃいます。